
かわが かわる ひ
The Day the River Changes
むりょう・7場面
ぎらぎらの なつやすみ。ひろい かわらは、みずあそびの こえで いっぱいです。ソラと リクと ウミも、ハルトたちと みずきりの しあいちゅう。すこし はなれた こかげでは、おとなたちが バーベキューの じゅんび。「つぎ、ぼくの ばん!」 いしが みずもを 三かい はねて、かんせいが あがりました。

「……あれ?」 ウミが、ふと 手を とめました。さっきまで すきとおって いた みずが、うっすら ちゃいろい。ながれも、すこし はやく なった 気が する。かわかみの そらには、もくもくと くろい くも。「かわかみで あめが ふってるんだ。かわは、とおくの あめでも ふくらむんだよ」。ウミの ノートに かいて ある、だいじな サインでした。

「みんな、いったん あがろう!」 ソラの こえに、ぶうぶうと こえが あがります。「えー、まだ あそべるよ」「ぜんぜん へいきじゃん」。たしかに、そらは まっさお。でも みずは、もう くるぶしの うえまで きて いました。「あがって おいて なんにも なければ、それで いいんだよ」。ソラは ひとりずつ、きしへ おしあげて いきました。

その とき、ウミが さけびました。「ハルトくんが いない!」 見ると——かわの まんなかの すなの しまに、ハルトが ひとり。みずきりの いしを ひろいに、わたって いたのです。もどる あさせは、もう ながれに のまれて いました。リクが かけだそうと して——ソラが うでを つかみます。「入っちゃ だめ! たすける ほうも ながされちゃう。たすけは、みずの そとからだよ」

「ハルトくん! うごかないで! そこで まってて!」 こえは、ちゃんと とどいて います。ウミは クーラーボックスから、ふたつきの からの ペットボトルを かきあつめました。「これを なげる! もしも ながされたら、むねに だいて、あおむけで ぷかー。『ういて まて』だよ!」 リクの なげた ボトルが、ハルトの あしもとに ころんと とどきました。

みずは、まだ ふくらんで いきます。すなの しまが、ひとまわり ちいさく なりました。おとなたちの こかげは、川しもの とおく——こえの とどかない ばしょです。「だれかが、よびに はしらないと」。でも、ハルトは ソラの こえで、やっと おちついて いる。ハルトの 目は、ずっと ソラを さがして いました。

はしれば、おとなまで 二、三ぷん。のこれば、ハルトを ささえつづけられる。ソラは、三人で いちばん あしが はやい。そして ハルトが いちばん しんじて いるのも、ソラ。「わたしが はしる? それとも、ここに のこる?」 リクと ウミが、ソラの ことばを まって います。ソラは、どうする?

あなたなら、どうする?
タップして えらぶ