
川の向こうへ、進む?
紀元前326年、兵士たちの拒否を前に東進を止めたアレクサンドロス大王
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紀元前326年、アレクサンドロス大王の遠征軍は、現在のインド北西部にあるヒュファシス川へ着きました。今はベアス川と呼ばれる大きな川です。東方遠征を始めた紀元前334年から八年。兵士たちは山を越え、いくつもの川を渡り、雨の中で行軍と戦いを重ねてきました。

三十歳ごろのアレクサンドロスは、ペルシア帝国を倒し、エジプトから中央アジア、インド北西部まで支配を広げていました。王は、さらに東へ進もうとします。約450年後に書いたアッリアノスは、ここで戻れば支配した地域で反乱が起こり、これまでの苦労がむだになるかもしれないと、王が訴えたと記しています。

軍には、遠征の初めから参加し、八年近く故郷へ帰っていない兵士もいました。仲間は亡くなり、傷つき、遠い町の守りにも残されています。兵士たちは軍営のあちこちで、これ以上は進めないと話し、進軍を拒み続けました。川の先に大軍と戦象がいるという知らせもありましたが、その数が正しかったかは分かりません。

アレクサンドロスが指揮官たちへ東進を説いても、しばらくだれも答えません。やがてコイノスが、長く戦ってきた人々を休ませ、故郷へ帰す時だと進言しました。ほかの指揮官たちも支持します。この演説は、現場を見ていないアッリアノスが約450年後に記したもので、一語一句の記録ではありません。

東へ進めば、王が心配した反乱を抑え、遠征の計画を続けられるかもしれません。しかし、拒む兵士に命令し、川の先で暮らす人々をさらに戦争へ巻き込みます。引き返せば、兵士の意思と命を重く見られますが、帰り道も安全ではありません。どちらに、より確かな理由があるでしょう。本文の手がかりを一つ使って話してみましょう。

結末を見る前に、お子さんへ聞いてみてください。「どちらに、より確かな理由があると思う? 本文の手がかりを一つ使って話してみよう」
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名前と年号を、地図と理由でつなぐ。
世界史の代表的人物を、功績の暗記だけで終わらせません。地図、年表、史料の距離、決断の影響を一つずつ確かめ、親子で「なぜ」を話せるシリーズです。